暁の間

のらりくらりと…

たらの芽

《何それ、小さいわさび??》

 

そう言ったのは昨日の朝のことでした。

 

 

 

“明日は唐揚げにしよっか!”

そう言われたのは一昨日のお昼頃のお話。

その付け合せとして何を足そうかと、母は考えていました。

 

昨日の朝になって、父が月に1回必ずある日曜のお仕事に出かけると、母は冷蔵庫を開けて何かを見せてきました。

なんだろうとみると、白いトレーに小さな緑色の何かが数個並べられたものでした。

パッと見た雰囲気では、小さなわさびのように見えました。

 

“何それ、小さいわさび?”

“これはね、たらの芽、って言うんだよ!”

 

初めて聞いた名前でした。

母は知ってはいたようですが、“食べたこと無いんだよね”と言っていました。

どうやら、料亭で出てくるような高級食材に分類されるそうです。

小さいわさびと見間違える程なので、見た目では分からないものだなと不思議に思いました。

 

夜、母はたらの芽に薄いめの天ぷら粉を絡めてからサッと揚げてくれました。

外側を少しだけ剥くのだそうです。

まだ、天ぷらの場合はアク抜き不要のようです。

お塩で食べるのが一番いいらしいのですが、たらの芽は春の山菜の一種なので苦味があるのではないかと、天つゆも作ってくれました。

春の山菜の苦味が苦手な私にとってはありがたい救済措置でした。

 

とはいえ、やはりいちばん美味しいというお塩で食べてみないことにはどんなお味か分かりません。

私は思い切って揚げたてのたらの芽にお塩をつけて頂きました。

すると、驚いたことにアク抜きをしていないにもかかわらす、苦味はほとんど感じなかったのです。

むしろ優しい甘さを感じました。

少しヌトっとした感じがありますが、歯ごたえもしっかりあって食べやすいです。

 

念の為、天つゆでもいただいてみましたが、正直なところもったいないなと思いました。

お塩出いただくほうが良いとおもいます。

オススメです。

 

皆様はたらの芽を召し上がったことはございますか?

もし見かけることがございましたら、是非1度天ぷらでお試しください。

 

 

 

それでは今回はこの辺で失礼致します。

どうぞごゆるりとお過ごしください。

 

 

 

【おまけ】

 

“お母さん、これ名前なんだっけ?”

“たらの芽ね”

“鷹の目??”

“それは鷹の爪だ(笑)”

“あっ(笑)”