暁の間

のらりくらりと…

母にお届け物

《今、出たばっかだから持ってこうか?》

 

そうメッセージを送ったのは、家を出て数分のことでした。

 

 

 

先に買い物に行った母が心配しないよう、出かける旨をメッセージで送りました。

その時、随分雨が降っていたので、“おー、結構降ってるねー。買い物行きます。”と送りました。

その後、音楽を聴くためにスマホを操作していたところ、母から返事が帰ってきました。

その返事は至ってシンプルで、“うそ”と一言だけでした。

あぁ、傘もっていかなかったんだな?と全て察した私は、次のメッセージが来る前に、“傘取ってこようか?今出たばっかりだから。”と送りました。

傘取ってこようか?だけでは、恐らく母は遠慮して大丈夫と返事するだろうと思い、出たばかりだから、という一言を足しました。

そのおかげか、母は“傘、頼む!!”と送ってきました。

私は“任せろ!”と一言返すと足早に家に戻りました。

 

母がいるというスーパーに到着した私は、着いたよという言葉が入ったスタンプを送信しました。

母がいるであろう場所はおおよそ予想が着いていたので、返事が来る前に向かいました。

それから少しして届いた母の返事を見ると予想通りの場所でした。

ほっとしながら約束の場所に向かい、無事に合流しました。

すると、母はとても喜んでくれて、“ありがと〜!助かった〜!”と言ってくれた上、別れ際に満面の笑みで手を振ってくれました。

…不覚にも、可愛いと思ってしまった。

 

些細なことではありますが、ちょっとしたいい思い出になりました。

前にもお伝えした気も致しますが、こういう些細ないい思い出を大切にしたいものです。

 

 

 

それでは今回はこの辺で失礼します。

どうぞごゆるりとお過ごしください。