友人の結婚式④
《いつか私も…》
そう思った一日でした。
新婚夫婦がお色直しに退場した頃、各テーブルではお色直しのドレス当てゲームで何色を選んだかとの話題で持ちきりだったようです。
私のテーブルは面白いことに、全員が違う色のペンライトを持っていました。
選択肢は4色で、ピンク、ゴールド、水色、スプリンググリーンでした。
私はスプリンググリーンを選んでいました。
水色はどうやら水色の差し色が入ったドレスを以前写真に収めていたようなのでおそらくないだろうと思いました。
ピンクは彼女の雰囲気からして有り得そうだけれど少し違うなと思い除外しました。
ゴールドは1番想像ができたので、当初はゴールドを選ぶつもりでした。
しかし、スプリンググリーンはそもそも想像できないと思っていましたが、彼女はたまに思わぬ所で意外なものを選ぶからなと考えました。
そのため、思い切ってスプリンググリーンを選んでみたのです。
お色直しが終わって、再びムービーが流れた後、2人はロビーから…ではなく、ガーデンから入場してきました。
(最初、披露宴が始まった時はロビーから入場してきたので、てっきりそちらから来るかと思ってました。)
彼女が身にまとっていたドレスはゴールド、ある意味予想通りの結果でした。
ゴールドを引き当てた人は抽選で豪華プレゼントが貰えるシステムとなっており、ペンライトに書かれた番号と新婚夫婦がくじで引き当てた番号が一致する人を呼びました。
なんと、そのうちの一人は新郎のお父様だったのです。
気まずそうにしながらも少し嬉しそうにプレゼントを受け取っていらっしゃいました。
ちなまに抽選に外れたゴールドを選んだ人にも、チョコレートがプレゼントされました。
その後、私は同じ卓番の男性の方1人に誘われて、新婚夫婦の元に向かいました。
記念写真の撮影です。
この時の私はかなりノリが良かったらしく、お酒とその場の雰囲気に酔いしれながら、彼と2人で新婚夫婦の後ろで大きなハートマークを作っていました。
後日、友人(新婦)から聞いた情報だと、その時の私と彼があまりに仲が良さそうだったので、夫婦だと思われていたんだとか。
残念ながら、お初にお目にかかったばかりでございます。
その後、ガーデンでデザートビュッフェが開催されました。
そこで私はお皿を貰ったあと、ふと顔を上げると新婚夫婦が奥にたっていたのが目に入りました。
ふらっと2人に近寄って声をかけると、写真を撮らせてくれました。
2人のツーショットを撮ったあと、スタッフに頼んで3人で撮りました。
…何も乗っていないお皿は背後にしっかり隠しましたよ。
ちょっと恥ずかしいので。
テーブルに戻ると、例の夫婦と間違えられた彼に“けっこういったね?”とお皿を見て言われました。
それくらい沢山お皿にスイーツを沢山乗せていました。
“甘いもの好きなんですよ〜♪”と言った私の顔は、恐らく満面の笑みだったと思います。
披露宴のクライマックスには、エンディングムービーが流れました。
最近のスタッフの仕事はとても早いですね。
ついさっきまで撮影していた映像がもう編集されて、会場で流されてました。
私のドレスの色がわりときれいに映える色だったからか、私の出現率が少し高めだったのが嬉しかったところです。
いい感じに編集されたその動画に、わたしは思わず涙しました。
その時、すぐ脇に誰かがすっ飛んできたことに気がつきました。
ビデオカメラマンです。
“あ、ネタにされる。”
そう思いつつも、その場の雰囲気に身を任せてそのまま静かに泣きました。
最後に、新婚夫婦のご両親にお手紙やなにかの写真が入ってると思われる額縁、生まれた時の重さとおなじテディベアを新婚夫婦が手渡して披露宴は幕を閉じました。
お見送りをしてくれた新郎新婦とそのご両親に挨拶をしていると、友人のかっこいいお母様が声をかけてくださいました。
友人のお母様は私のことを友人からよく聞いていたようで、とても優しく嬉しそうに声をかけえくださいました。
これからもよろしくお願いしますというお母様の言葉に私は即答いたしました。
当然、答えは“はい、もちろんです!こちらこそよろしくお願いいたします。”でした。
新郎と新郎のご両親も声をかけてくださいました。
とてもお優しい方なんだろうなと思いつつ、いつかまたお会いしたいなと思った次第でございます。
ちなみに、友人には一人暮らしの件をここで初めてうちあけました。
“落ち着いたら絶対に行くから!”
そう約束しました。
帰路に着いた私たちは、そのままのなりで同じ卓番の方々と駅まで向かいました。
方面は私だけ逆方向だったので、ホームでお別れしました。
女性の方とはLINEを交換して、落ち着いたらお茶をしようと約束しております。
もしかしたらまたお会い出来るかもしれない…そんないつかを楽しみに家に帰りました。
家に帰って余韻に浸りながら、お見送りの時にいただいたお花を母に渡しました。
母は嬉しそうに受けとって急いで花瓶を探し出し、お花を生けてくれました。
いつか私も結婚式を挙げたい…
母が元気なうちに、ウエディングドレスを着た私を見て欲しい…
幸せにそうにしてる私の姿を見てほしい…
そう願い、友人の結婚式初参列の日は幕を閉じました。
長くなりましたが、これにて“友人の結婚式編”は終了となります。
最後までお付き合い下さり誠にありがとうございました。
それでは今回はこの辺で失礼いたします。
どうぞごゆるりとお過ごしください。
【おまけ…翌日】
“よし、お花綺麗に撮れた…!”
(ポチポチッ
“できた!みて!私のLINEアイコン!”
“お、綺麗に撮れてる!”
“気がついてくれるかな…?”
“忙しくて無理かもよ?”
〜少しして…友人のLINE〜
“飾ってくれて嬉しい!ありがとう!”