ひと足早い別れ
《ちょっと寂しくなるな》
そう思いながら声をかけました。
職場の人間が1人、明日をもって退職されます。
しかし残念ながら、私は明日はお休みを頂いております。
かなり前から決まっていた休暇なので変える訳にも行かず、今日が彼と会う最終日となりました。
最後の最後に問題を起こしそうになった彼を注意しましたが、そうかもうお別れかと思うとその叱咤も無意味だったなと思い、やるせない気持ちになりました。
正直なところ、彼とはあまり相性が良くなく、性にあわないことがしばしばあり、時折腹が立っては上司に相談するというサイクルがありました。
相手もあまり私のことを良くは思ってなさそうだったので、根本的に合わない間柄だったのでしょう。
それでもそこまで警戒はされていなかったようで、彼もたまに愚痴も含め色々な話をしてくださいました。
それを見てか、実は上司からこっそり秘密のミッションを頂いていました。
当然私はそれを快く引き受け、時折それを実行していました。
…去る者と言えど、まだ明日までいらっしゃるので、あまり詳しいことは公開しないでおこうかと思いますが。
とはいえ何故こうも秘密のミッションが私には多数降り掛かってくるのでしょう…?
全て総合すれば、それで4つか5つ目だったと思うのですが…。
さて、彼もまだ現役です。
恐らく次の職に就くでしょう。
益々のご活躍をお祈りしたいと思います。
そして、彼の後釜となる新人が近々入社されます。
どのような方なのか、私はまだ詳細を知らされておりません。
少し楽しみです。
…それまで少なくなったメンバーで仕事を乗り切れるかを心配した方が良さそうですか。
それでは今回はこの辺で失礼します。
どうぞごゆるりとお過ごしください。