暁の間

のらりくらりと…

久々の警鐘と恐怖

《こ、怖いっ、》

 

呼吸が止まった気がしました。

 

 

 

職場で人に対して恐怖を覚えたのは何年ぶりでしょう。

基本的に男性に対してしか発生しないこの現象は、もしかしたら一種の恐怖症のようななにかなのかも知れません。

当然、女性に対しても発生することもありますが、圧倒的に男性に対してが多いのです。

そんな現象が起こってしまった経緯を簡単にお話すると致します。

 

以降、作り話のように聞こえてしまうような内容が綴られます。

消して作り話ではなく、私の身に起こったことで、しっかりと感じとったものです。

そのようなお話を読みたくない、聞きたくない、はなから信じる気もない…そのような方はこの先に進むことをおすすめ致しません。

すぐにプラウザバックすることをおすすめ致します。

 

本日は消耗品をいつも買っている所の営業の方がいらっしゃいました。

その方とは私も何度か面と向かってお話したこともございますし、電話でお話したこともございます。

正直なところ、苦手意識は多少ありましたが、嫌いな方ではございませんでした。

笑顔で元気のいい方だと思っておりました。

その方が帰る時、私もその方もいつも通り挨拶を交わしました。

それで終わると思っていました。

しかしながら、今回はそうはいきませんでした。

 

お互いに挨拶をしたあと、彼はしっかり私の方に向き直って何かを仰りました。

その言葉は周りの物音にかき消され…たのではなかったような気がいたします。

今思えば、その時の周りの物音はさほど大きいものではございませんでした。

もしかしたら、聞く余裕がなかったのかもしれません。

 

その人の目を見た瞬間、私はその場で凍りつきました。

その目は私にとってはとても恐ろしく見えたのです。

強い圧をかけられたような…そんな恐怖感でした。

それもただ圧を掛けられただけではそこまでの恐怖心は抱かないはずです。

もしかしたらその圧の中に殺気のような何かを感じとってしまったのかもしれません。

心臓が強く波打って、一瞬息が詰まったような気がいたします。

 

そのあと少し近づいてきて、上司に沢山買うように言って欲しいといった旨を仰いました。

その手の話は他の業者の方からも伺ったことがあるので、普段ならなんとも思いません。

しかしその方の仕草の乱暴さから、私は殊更に恐怖を感じとった気がいたします。

普段なら後さずりも上半身を少し後ろに下げるようなこともしないのに、思わず後さずりしようとしましたし、上半身は離れようと後ろに少し後ろに下げました。

 

そのあとさらに近づいてきて、再度お願いをされ、背中を軽くポンポンと叩かれました。

あの時、逃げも手を払いもせず苦笑いで、分かりました、と言えた私は凄いなと我ながら思います。

ただし目を合わせることはさすがにできず、目を逸らしてそうお伝えしました。

そのあとはいつも通りの挨拶を交わして、彼は去っていきました。

 

警鐘のようなものが鳴り響いている気がしました。

取り越し苦労かもしれません。

彼に悪気はなく、冗談交じりのスキンシップだった可能性も捨てきれません。

ですが私は以前、人間不信になりかけたことがありますし、男性がかなり苦手だったこともあります。

今ではどちらもだいぶ改善されてはいますが、その時の感覚かそれ以上のものを今回感じてしまったのです。

もはや直感で、なんの根拠もない話ではありますが。

 

結局のところ、私は何も変われていないのだと思いながら、疼く心臓と軽い震えを抑えるため、深呼吸を繰り返しました。

もちろん、誰にもバレないように仕事をしなからですが。

吐いた息は少し震えていた気がいたします。

幸いなことに今日はとても寒かったので、すれ違った人には寒くて少し震えているのだろうと思われるだけにとどまったのではないかと思います。

 

誰にでも怖いものはありますよね。

怖いものというのを怖くないに変えることが出来るのでしょうか…。

全く出来ないとは思っていませんが…こればかりは難しい課題な気がいたします。

 

皆様はどのようにして、“怖い”という感情と向き合いますか?

私もいつか、しっかり向き合って立ち向かうことが出来る人間になりたいものです。

 

 

 

 

それでは今回はこの辺で失礼致します。

どうぞごゆるりとお過ごしください。