殺気立った日
《もしかして限界超えてる?》
上司の声にハッと目を上げました。
いつの間にかぼーっとしていたらしく、上司の方から声がかかるまで書類を片手にぼーっと机を見つめていました。
今日の午後からは妙に殺気立ち、つい独り言で苛立ちを吐き、帰る間際にはこの体たらくで…
どこで消耗したのか、どうやら体力(もしくは精神)の限界が来ているようです。
こういう場合のリフレッシュ方法は今まで決まって太鼓の達人でしたが、どうも今日はそういう気分ではないようです。
乗り気がいたしません。
終業時間直前からあくびが止まらなくなったことから、おそらく寝れば多少改善されるのでしょうが、それだけでは無理だともう1人の自分に言われている気がいたします。
仕方ないので気分転換にと、帰りにコンビニに寄って飲んだことの無いホットドリンクを購入し、電車に乗り込みました。
喉が渇いていたのか、味見もせずに一気に3口ほど勢いで流し込みました。
その後で“もういいや”とその飲み物をバックにしまいこみました。
あまり口に合うものでは無く、このまま持ち帰って捨てることになりそうです。
このご時世でなければ、家で温め直して甘党の父親にあげることも出来るのですが…やめておきましょう。
後味悪い口の中をあんスタの曲に集中することで紛らわせながら、今日の1人反省会を行います。
如何せん今日の午後はとてもでは無いけれど褒められたような事は一切しておらず、こっぴどく怒られるか嫌われるか見放されるような、そんな態度しかとっていませんでした。
“反対の立場なら私はその人を嫌いになるかも”と思いながら、1人盛大な溜息をつきました。
…電車の中で。
(顰蹙物ですね。これも反省事項です。)
自分の将来に不安を覚え、仕事に不安を覚え、両親に対しての不安を覚え、自分の性格の悪さに頭を抱え…
年明け早々にこんな精神状態で今年を乗切ることが出来るのでしょうか。
何が私をこんなに落ち込ませて、暴君じみた性格を引っ張り出してきているのでしょうか。
自分は何もしてあげられていないのに、何をそんなに人に求めているのでしょう。
例えば後輩はとても聞き上手で、楽しいこと辛いこと悲しいこと腹立たしいこと、様々なお話をさせてくれます。
その反面、私は決して聞き上手じゃないし話も大して上手くなく、気分が顔と態度に90%位は現れてしまいます。
相手は人生の先輩とはいえあくまで後輩です。
私がしっかりしていなければならないのにこの体たらくで、この先私はやって行けるのでしょうか。
上司にも苛立ちの一言を放ち、ひとりで苛立って乱暴になった言動を上司に目撃され、挙句の果てに一から十まで気を使われてる始末です。
本来頼りにしたいと思われるような立場に私が立っているのは重々承知ですが、おそらく上司は頼りにくいなと思っていることでしょう。
その上、今日の言動でさらにマイナス点となり、呆れられたこと間違いなしです。
どれもこれも正直お手上げですが、それでも人生は続きます。
何とか解決策を模索したいところです。
さて、母からのLINEを見るに、回復はしているもののあまり本調子では無いのだろうと察しがついたので、最小限の買い物と母のお使いを済ませて足早に帰ることと致します。
…もしかしたら、私は夜にひとりでほっくりとリフレッシュする時間が欲しいのかもしれませんね。
(いま、ドトールでお気に入りのルイボスティーを飲んでリラックスしている自分の姿が思い浮かびました。)
それでは今回はこの辺で失礼いたします。
どうぞごゆるりとお過ごしください。