会社でプチ大掃除
《いや、黒すぎません!?》
そう思わず呟いて、私はデッキブラシを片手に立ち尽くしました。
“会社で長年放置してきた床があるので、そこを掃除して欲しい。”
そう言われてデッキブラシとクレンザー、水入りバケツを手にその現場に急行しました。
その現場は、初めから黒かったのではと思うような場所で、果たしてこれが綺麗になるのかと首を傾げました。
元々の床の色は僅かに残っておりますが、その色になるとは到底思えません。
しかし物は試しだと、大量のクレンザーと水を使って片端から磨いて回りました。
結論から申し上げましょう。
ほとんど変化なしです。
しかし水を流してみると、その水はまるで黒の絵の具を溶かしたかのような黒さでした。
それを見たため、私は冒頭のセリフを思わず呟いたのです。
“いや、黒すぎません!?”と…。
途方に暮れると同時に、負けず嫌い精神なのか、粘り強さなのか、意地なのか分かりませんが、もっと磨いてピカピカにしてしまいたい、と思うようになりました。
当然、そのような時間はなかったので諦めましたが、いつかまたやりたいと思ってしまいました。
実は私、掃除はあまり好きではございません。
それなのになぜそう思ったのか、不思議でなりません。
もしかしたら、ここを綺麗に磨くことが出来れば、かなりの達成感を得られるだろう、と思ったのかもしれませんね。
皆様はお掃除はお好きですか?
嫌いだったとしても、綺麗な場所で生活したいですよね。
どう折り合いをつければよいのか、難しいところです。
それでは今回はこの辺で失礼します。
どうぞごゆるりとお過ごしください。