暁の間

のらりくらりと…

カヌレとメレンゲクッキー

《失敗…?》

 

と妙な風貌の彼らを見て思いました。

 

 

 

土曜日、父が出かけたのを見た母はおやつを作ろうと誘ってくれました。

この日のおやつはカヌレに決まりました。

 

カヌレカヌレ用の粉なるものがあるようで、今回は米粉を使用したものでした。

通常だと、カヌレの生地を作ったら長時間寝かす必要があるのですが、今回のものはその必要が無いようです。

 

お昼ご飯を母といただいて一休みしたあと、カヌレを作るための材料を揃えました。

カヌレを作る途中で、母は急に“メレンゲクッキー作ろうか!”と提案してきました。

カヌレを作るのに必要なものの中に卵があるのですが、必要なのは卵黄のみで卵白だけ残ってしまいます。

勿体ないなと思っていましたが、母も同じ思いだったようです。

 

カヌレ生地をシリコン製のカヌレ型に入ました。

余った生地はココットにお弁当で使うようなカップ(オーブンOKのもの)を入れて、そこに生地を流し込みました。

それらをオーブンに入れると、母はざっくりとメレンゲクッキーの作り方を調べてくれました。

 

オーブンの様子を伺いながら片付けと準備をしていると、オーブンが私たちを呼び出しました。

2人で慌てて駆け寄ってオーブンを開けると、そこには焼きあがったカヌレたちが…

 

“ん??”

 

2人して首を傾げてしまいました。

オーブンの様子を伺っていた私は薄々気がついていたのですが、思っていたものと違うものがそこにはありました。

カヌレたちの明らかに背が低いのです。

恐らくですが、本来なら型いっぱいいっぱいになってると思われます。

しかしながら、ものによっては半分かそれ以下の背丈しかない子達が現れたのです。

 

少し不安になりながらもカヌレを型から取り出して冷ましました。

 

続いてメレンゲクッキーを作り始めました。

無事につやつやでツノがしっかりと立つメレンゲをつくると、絞り器で絞ってオーブンに入れました。

出来上がりを楽しみにしながら、私たちは各々やるべき作業(洗濯など)を始めました。

 

しばらくして、メレンゲクッキーが完成いたしました。

クッキーを続いてみると、堅く…なかったんです。

何故かぷにぷにしていました。

何かの間違いかと思ってもう一度焼いてみましたが結果はほぼ変わりませんでした。

レシピどうりに作ったはずなのに何故でしょうか…。

 

一段落したので、カヌレメレンゲクッキーをそれぞれ写真に収めました。

いざ実食してみると、カヌレの味は美味しく出来上がりました。

一部ダークマターになってしまったり背丈が妙に低い子達がいましたが、ほぼ問題ございません。

実はカヌレのうち半分はそのまま、もう半分はラム酒を追加してみました。

どちらの方が美味しかったかと言うと、母子揃ってラム酒入りの方が美味しいという結果になりました。

その方が甘さも香りも豊かになって美味しく感じたのです。

 

一方、メレンゲクッキーですが、ご想像の通り大失敗に終わりました。

外側は多少サクッとするようになりましたが、口溶けがまるでわたあめのようだったのです。

メレンゲクッキーはこんなものではなく、サクッとホロッとしてるはずなのですが…。

 

なぜ失敗したのかそれぞれ調べてみました。

カヌレのせが低くなった原因は泡立てすぎたことのようです。

静かに空気がなるべく入らないようにしなければならなかったようですが、私はこれでもかというくらいしっかり混ぜてしまいました。

そのせいで焼いた時に泡が水蒸気に変わり、泡が占めていたかさ分が低くなってしまったのです。

そのため、カヌレ型の大半が泡になっていたものはとても背の低い子もしくはダークマターに変貌を遂げ、“カヌレもどき”となったのです。

 

続いて、メレンゲクッキーは材料に見落としがありました。

メレンゲクッキーは卵白とグラニュー糖で作りますが、この時私たちはグラニュー糖ではなく上白糖を使ってしまったのです。

お砂糖ならなんでもいいと思って作っていたため、グラニュー糖であることが大切だと気が付かなかったのです。

そのせいでわたあめのような口溶けの、サクサク感にかけたメレンゲクッキーが出来上がってしまいました。

…私はこれを“わたあめスライム”と名付けようかと本気で思いました。

メレンゲクッキーとドラゴンクエストのスライムを思い浮かべて並べてみましょう。)

 

そんな失敗三昧のおやつとなりましたが、とても楽しいひとときとなりました。

 

 

 

それでは今回はこの辺で失礼いたします。

どうぞごゆるりとお過ごしください。