暁の間

のらりくらりと…

記念すべきコーヒーブレイク

《ぜんっぜん違う…!》

 

ふわりと香る匂いに目を輝かせました。

 

 

 

時は遡り、東京ドームシティのイベントに参加した翌日のこと。

私と母は父親が出かけた直後、すぐさま動き始めました。

私は自室の戸棚を開けて、隠してあった新品のコーヒーセットを取り出しました。

コーヒーミル、キャニスター、ドリッパーが入った箱を猛スピードで開封し、説明書を読み始めました。

母は急いで台所の片付けをして、私に開け渡そうとしてくれました。

 

母が台所を開け渡してくれた頃、ちょうど私も説明書を読み終えたところでした。

私はコーヒーミルなどを台所に持ち込むと、片端から洗い始めました。

母も興味を持ってくれていたようで、ずっと隣でその様子を見ていました。

 

私が購入したコーヒーミルは洗えるものを選んだので、分解して丁寧に洗ってあげました。

(説明書を読んだにも分解するのに大苦戦をしたのはここだけの秘密です。)

キャニスターやドリッパーも洗ってあげたのですが、キャニスターに関して少し問題がありました。

それは、蓋のパッキンが取れないこと。

パッキンの内側もしっかり洗ってあげたいのですが、パッキンがしっかり付いていて外れなかったのです。

洗うのは水を流せば何とかなるかもしれませんが、一番の問題は乾かないことでした。

パッキンのせいで空気が回らないのでなかなか乾燥しませんし、中の様子が見えないので乾いてるかどっかがハッキリしないのです。

どうしようと思いながらとりあえず自然乾燥を始めた私は、ソワソワしながら1時間ほど過ごしました。

 

説明書を改めて読み返した時、ふと気になる文章が目に入りました。

今手元にないため正確には覚えておりませんが、パッキンと容器は食器乾燥機が使えると書いてあったのです。

それ以外のものと言ったらパッキンがない状態の蓋になるのですが、パッキンが外れないのに何故わざわざパッキンと蓋を分けて書いているのだろうと首を傾げました。

まさかと蓋を手に取って恐る恐るパッキンを引っ張ってみました。

そしたらなんと少しの抵抗感があった後にパッキンが取れたのです。

 

かなりしっかりと着いていたので、てっきり取れないものだと思ってしまったのですが、どうやらくぼみにしっかりとハマっていたために、外れにくくなっていたようです。

これ以上引っ張ったらちぎれるのではないかと心配になるくらいしっかりくっついていたので、かなりしっかりした作りなのだと思います。

私はほっとしながら改めて蓋とパッキンを洗って自然乾燥を再開しました。

 

モスバーガーの期間限定商品(エビカツシリーズ)をリピートして満足した昼食の後、私は乾いたコーヒーミルとキャニスターを組み立てました。

これでようやく支度が整いました。

 

コーヒー豆は“やなか珈琲”で購入しました。

豆の種類は“モカ イルガチェフェ”です。

ドリップコーヒーは何種類か購入したことがございまして、中でもモカが今のところ1番好きだと思っておりました。

そのため、記念すべき1回目のコーヒー豆はモカにすると決めておりました。

 

袋を開けるとふわっと香るコーヒーの香ばしい香りにほっとしました。

コーヒー豆をキャニスターに移し替えると、コーヒー豆の香りがふわりと漂い、母もいい香りだと言ってくれました。

なんのコーヒー豆か分からなくならないように、マスキングテープに賞味期限も含めて詳細を書いてキャニスターに貼って完成です。

私はワクワクしながら、コーヒーミルとキャニスターとコーヒー豆が入っていた袋を並べると写真を撮りました。

 

コーヒーミルにコーヒー豆を10g入れてると、人生初のコーヒー豆カリカリ作業に入りました。

思ったよりコツが必要なんだとやってわかりました。

母にも体験してもらいましたが、“意外に難しいんだね”と言いっていました。

粗くとか細かくだとか、私には全く分からないので、とりあえず今回は粗めに作ってみました。

 

お気に入りのカップにドリッパーとフィルターをセットすると、コーヒーの粉を入れてお湯を注ぎました。

ふわりとコーヒーの香りが漂い、リビングいっぱいに広がりました。

ゆっくりとその香りとお湯を入れる度にフィルターの上で動くコーヒーの粉を眺めながら、至福のひとときを過ごしました。

 

淹れたてのコーヒーは、コーヒー豆の時よりも香りは落ち着いて感じましたが、インスタントとは違った豊かな香りがしました。

猫舌の私は恐る恐るコーヒーを口に含むと、その味と鼻に抜ける香りの違いに驚きました。

私が知っているモカの味よりもやわらかくて甘くい、とても飲みやすい味だったのです。

香ばしさを損なわないけれどもとても柔らかい香りがするそのコーヒーは、普段は安いからこれでいいかと飲んでいたドリップコーヒーとは全く異なるものでした。

 

“コーヒーミルで豆をカリカリできて、且つゆったりとコーヒーを入れて、こんなに美味しいお味で豊かな香りを楽しめるなら…。

こんなに贅沢なひとときを送れるなら、40円弱のドリップコーヒーではなく、フィルター代も含めて110円程かかるこのコーヒーの方がいい…。”

 

そう思いました。

それくらいこの一時は贅沢で優雅で心地よいおうちカフェ時間となったのです。

休日の楽しみがまた増えた瞬間でした。

 

ところで、皆様はおうちカフェに何を用意いたしますか?

お外の喫茶店もとてもいいものばかりですが、家でカフェができるのもとても心地よいものですよね。

私も今回のように少しづつ、おうちカフェを充実させられるものを見つけていきたいと思います。

 

 

 

それでは今回はこの辺で失礼いたします。

どうぞごゆるりとお過ごしください。